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概要

70年の航跡

内航船の合理化、近代化に邁進海運不況の中で資料提供:内航ジャーナル株式会社昭和51年1月、「宮幡丸」進水式。近代化船の先駆けとなった、新日本製鐵株式会社向けセルフアンローダー付き石灰石専用船「宮幡丸」。荷主のニーズに応じて最新鋭船を整備昭和40年代後半、オイルショックの影響により海運不況が深まる中、昭和51年(1976)3月、当社主要取引先である新日本製鐵株式会社の要請により、新設された同社八幡製鉄所若松製銑原料工場向けに、最新鋭のセルフアンローダー設備を有する石灰石専用船「宮幡丸」(D/W6,574トン)を建造したことは、画期的な出来事であった。自ら貨物を陸揚げできる揚荷設備セルフアンローダー(Self Unloader)を備えた船は、当時、全国的にも珍しい超近代化船であった。同工場の最新コンベヤー式荷役設備に対応できる船を、とのニーズに応え、当時の株式会社来島どっく宇和島造船所の技術の粋を集めて完成されたもので、津久見、仙崎、宇部、須崎から同工場へ石灰石を月間約10万トン輸送した。荷主は陸上の荷役が省人化によりコストを削減でき、当社にとっても従来は1,000トン級の船舶5~6隻で輸送していたところを、この船1隻に集約でき、船員コストの削減を図ることができた。さらに天候に左右されないためスケジュール管理ができ、計画配船が可能になるなど、さまざまな面で合理化に貢献する船であった。22